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言語造形人間学 Dの子音 その2

言語造形人間学 Dの子音 その2

2016年05月31日(火)

言語造形人間学 Dの子音 その2
更新が遅れました。雨が降ったり、晴れたり、
体調管理が難しい季節ですね。
梅雨が近づいているのが感じられます。
みなさまお元気でいらっしゃいますか?

さて、前回は「D」の子音についてご紹介しました。
手の平を下にして、上から下ろしてくる動き、そこに「だ」の音をいう。
そんなレッスンをご紹介しました。(図)
DA


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「Da」は自分との関係を表してくれます、というお話でした。

まず動きなのですが、自分の身体の動きを感じることってふだん少ないと思います。手を上に上げていくと、重心が軽くなっていきます。肩を超えると軽くなり、頭部のゾーンをさらに上へ行くとさらに軽くなっていきます。(図の左側を参照なさってください)

手を上に上げるのが苦手なタイプとは?
 手を挙げてスタートするのですが、この動き自体、好きではない方がいるんです。
気質という考え方があります。これはヨーロッパに古くからある考え方でシュタイナーが
再度取り上げた人間の捉え方なのですが、4つあるうちの憂鬱質と呼ばれるタイプの方です。

 憂鬱質は身体的に重力の影響を一番強く受けているタイプです。
上に手を挙げていってくださいとこのレッスンをすると、たいてい下のほうで手が止まります。
頭部という重たい箇所を超えていくことはなく、首や口のあたり、あるいは肩までだったりします。
これは自分がしていることを、普段から後ろに下がって見ている意識の 癖とも関係があります。

憂鬱質の人とは?
 この気質は心配や他者への苦しみ、悲しみへの共感の力があります。
悩み事などがあるときは、この気質の人に話すと、うんうんと相槌を打ちながら
じっくり話を聞いてくれることが多いです。
聞いてもらった人は、ゆりかごにしっかりと受け止めてもらったような感じがします。
両手を挙げてもらうだけで、その方の気質が現れてきます。

手を上に上げるのが得意なタイプとは?
 もう一つ、ほかの気質も見てみましょう。
憂鬱質とは逆で重力から散るように上昇する多血質というタイプがあります。

多血質の人とは?
 外を出歩くのが好きですし、「出会う人はみんな友達!」という感覚を持っていて
(ご本人にとっては当たり前のことなので、自覚していないことが多いです)
人に会うのが基本的に苦になりません。気難しいタイプの人とも打ち解けやすいです。
逆に人に会うな、出歩くなと言われると、たぶん、とてもしんどくなります。

多血質がお話をすると・・・
 グリム童話などお話のレッスンで悪い継母などが出てくると、
お掃除が好きでとか、継子に意地悪する場面が逆に苦手です。
悪い人という固定した考え方より も、こうだったからこうなったんだよなあと
肯定的に捉えようとするからです。
ただし反転して、一度嫌いになるとなんでも嫌になってしまい、
その「嫌い」と う感情のパワーも、吹き荒れる嵐のようになりがちです。

このレッスンでわかる多血の特徴とは?
 多血質の人にこのレッスンをお願いすると、パッと両手を一番上まで持っていきます。
重心もさっとあがります。嬉しそうに見えます。
両腕を上に上げると、気持ちのよい大きな風が吹くようにも見えます。
実際にお話では風がさーっと吹いて、などの表現が上手です。 

気質とは別に、現れるもの
 このレッスン、自分との関係が現れると申し上げました。
気質がわかるだけではなく、その方がどんな風にご自分を見ているのか、
ご自分の弱いところも含めて、どんな立ち位置にいるのかが現れてきます。
実はこれは気質とはまた別なのです。

気質と個は別もの
 気質というのは身体のようなものですから、個人とは違います。
自分に大きなコンプレックスを抱いている、自分の弱さを認められない、去勢を張っている。
そういったことが、この「だ」のレッスンには現れてきます。
そして、同じ気質であっても、自分との関係は一人一人、異なっています。気質とは別の個が現れてきます。

自分への立ち位置が現れる
 完璧な人などいないのですから、自分はこんなところがあるなあ、という風に
自分をありのままに認められるのかどうか。
幼少期から大人になるまでの間に、何度か、自分の弱点やできないことを体験すると思います。
そうやって人は大人になるのでしょう。
それらの出来事をどんな風に抱えているか、どんな風に対処したのか、が
このレッスンをすると、現れてくるのだと言えます。

自分との関係は、他人との関係につながる 
 また自分の弱さにどう向き合うかは、実は他の人をどう見ているか、にもつながります。
これは次の子音「T」で扱いますが、自分に触れる音「D]ができないと、
他者に触れる音「T]の音は綺麗に出ません。

 自分に自信がないことを隠して、それを他の人より上に立つことでごまかしている人もいます。
そういう人はやはりこの「だ」のシンプルなレッスンで、そのことが現れます。
アゴが上に上がったり、視線が上から下に見下ろすように、突然最後になったり、などの症状が出ます。

「だ」の練習文で、自分との関係を見直せる
 理由を説明して、「そうなっています」とお伝えしても、すぐには出来ないことが多いです。
最後に視線を変えないことくらい、簡単に出来そうなだとみなさ ん、お思いかもしれませんが、
自分との関係を変えないと、きれいには「だ」の練習文は出来ないのです。言語造形の練習文はとても不思議です。
逆に「だ」の練習文をしながら、自分との関係を見直していく機会を得られます。

図のように手を上から下げていきながら「だ」の音を発音する組み合わせ。
ただそれだけなのですが、こんな風にいろいろなことが現れてきます。

身体の中で重くなっていく箇所 軽くなっていく箇所
 自分の身体の中でだんだんと軽くなったり、重くなっていったりする箇所があります。
関節と重なっています。
手を下げていくとき、だんだんと重くなっていく箇所でもあります。
この練習文では、手の平を下にして、手を下ろしていきます。
頭部、目、首、肩、そして腰を通って行くたびにどんどん重くなっていきます。
この重さを感じながら、「だ」と言わないとスカスカの「だ」になってしまいます。

重み、といっても僅かなのですが、この重みを感じ、
かつ抗わず、逃げず、叩きつけず、手を下に動かす。
たったそれだけのことなのですが、「だ」という発音とともにするとき、
いろいろなことを教えてくれるスケールの大きなレッスンになります。

 このレッスンをしたあと、さらにどうなっているのかを拝見していくために、
「N」や「T」「L」など他の音を見ていくこともよくあります。

WORTEの個人レッスン
 できないこと、そこから読み解いたことを、個人レッスンではお話していきます。
とても個人的なことですから、グループレッスンではここまで踏み込んではお話しません。
そのためWORTEでは全員が一年に一度個人レッスンを集中的に受ける機会を設けています。

理由を知って、音の力を知って、稽古すると・・・
 こんな風に「だ」について学び、「だ」のレッスンをしていくことで、
自分をそのまま受け入れて立てる力を得ていくことができます。

日常生活の「だ」の話し方で聴こえてくること
 ふだんの生活では、このような手の動きと「だ」を組み合わせて聞くことはありませんから、
話し方を聞いただけでここまでのことは現れてきません。

 けれども「だ」の音が硬い人、逆に柔らかすぎる人、
音が抜けてしまいそうに曖昧な人、
声に金属音が混ざっている人、
舌が出ている人、
などいろいろな現れ方をしてきます。

その症状については、個別になりますので、実際のレッスンにてお伝えしてまいりたいと思います。
といいますのも、その場合は「だ」というより も、舌、
そして身振りの質、皮膚感覚などが大きな要素となってくるからです。

9月に行うワークショップでは、このレッスンを行ってまいります。
まだ空きがありますので、是非一度言語造形のレッスンを受けてみてください!

言語造形人間学について
言語造形人間学は恵矢のオリジナルの造語です。シュ タイナー夫妻の始めたことばの芸術、言語造形を20年間実践し、ことばの音(子音、母音)と身体や動き、意識との関係、人間の成長との関係などを研究して きました。お話を教えるこ と、オリジナルの言語造形練習文を個人レッスンで各自に適応することで、その確実さを確認してきました。言語造形人間学は、シュタイナーの言語造形の精神 が結実したものです。ヴォルテのレッスンは、言語造形人間学に基づいて行われます。またヴォルテの上級クラスでは、集中講義としてその理論の講義を受ける ことができます。



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